整理解雇はどのように進める?要件と注意点も解説
会社の経営が厳しい状況が続くと整理解雇を検討することもあるでしょう。
ただ、整理解雇はそう簡単に行えるものではなく、要件を満たしたうえで適切な手順を踏んで行う必要があります。
やり方を間違えるとリスクを負うこともあるため注意が必要です。
本記事では、整理解雇の進め方について要件や注意点もあわせて解説していきます。
整理解雇を行うための要件
整理解雇を適法に実施するためには次の4つの要件を満たす必要があります。
- 人員削減の必要性
- 解雇回避努力
- 人選の合理性
- 手続きの妥当性
人員削減しなければ倒産の可能性が高いような状態の場合に人員削減の必要性があると判断されます。
解雇回避努力というのは、整理解雇を避けるためにあらゆる手段を尽くしたかどうかということです。
希望退職者の募集や役員報酬の減額などが一例として挙げられます。
人選の合理性は客観的で合理性のある基準に基づいているかどうかということです。
主観的な基準や感情論に基づいている場合には基本的に認められません。
手続きの妥当性に関しては、対象者に対して十分な説明を行っていることが重要です。
整理解雇を進める手順
整理解雇は次のような手順で進められます。
- 基準を決定
- 労働者への説明と協議
- 対象者の選定
- 解雇予告
- 解雇通知の交付
- 退職手続き
基準は職種や年齢、勤続年数などで決めるケースが多いですが、機械的に当てはめるのではなく例外を設けることもできます。
ただし、合理的な理由なく例外的な扱いをすると問題になる可能性もあるため注意が必要です。
基準が決まったら、対象になる可能性のある労働者に対して説明し協議を行います。
説明責任を果たし納得を得るために必要なことです。
次に具体的な対象者を選定し、解雇日より30日以上前に解雇予告を行う必要があります。
解雇予告は書面で行い、解雇日を明記しておきましょう。
解雇日当日になったら、対象者に解雇通知を交付することで、雇用契約は終了します。
直接手渡すのが難しい場合には、自宅に書留などで郵送することも可能です。
そして、解雇後は雇用保険や社会保険などの退職手続きを行いましょう。
整理解雇を行ううえでの注意点
法律上整理解雇の対象にできない労働者もいるため、注意が必要です。
たとえば、労災で休業中の労働者や産前産後休業中の労働者は整理解雇できません。
復帰後30日以内の場合も同様です。
性別で異なる扱いをすることも禁止されています。
たとえば、男性は50歳以上、女性は45歳以上のような基準の設定はできません。
要件を満たしていなかったり適切な手順を踏んでいなかったりした場合には、整理解雇が無効と判断される可能性があります。
そうなると、バックペイや慰謝料請求などのリスクを負うため注意が必要です。
まとめ
今回は、整理解雇の進め方や注意点について解説しました。
整理解雇を実施する際には、後から無効と判断されないように慎重に進めることが重要です。
とはいっても、適切かどうかの判断が難しいこともあるでしょう。
整理解雇を進めるうえで専門的な知識が必要な場面も多いため、弁護士に相談して行うのが望ましいです。

